今、賃貸アパート・マンション経営は魅力的なものなのか?

コロナ禍で普段とは異なる市況、景気が続く中、首都圏の不動産市況は地価の上昇が続いているようです。特に都心部は値上がり幅が大きく、その周辺地域の小幅な値上がりと、郊外の値下がりの状況を合わせて、3極化、などと呼ばれています。

その中で、土地の値上がり幅が大きい都内で、希望条件を満たす投資用不動産を購入できず、川崎エリアで不動産を購入したい、というご相談をいただくことが増えてきました。個人の投資家の方に限らず、大手不動産会社でも、当社に足を運んで営業をかけていただくことが増えたと感じています。

果たして、今、賃貸アパート・マンション経営は投資方法として魅力的なものなのでしょうか?個人的な意見を書いていきたいと思います。

(1)地価の値上がりについて

ここ数年、特に都心部の土地は、驚くほど値上がりしました。コロナ禍が始まった直後は多少不動産市況も混乱しましたが、その後はまた都心一極集中の流れに戻ったように感じます。

原因として、海外投資マネーの流入などが言われていますが、実務に携わっている身としては、不動産購入希望者は減っていないのに、販売中の売物件がとにかく少ないことが大きいと感じています。あまりに販売中の物件が少ないため、今不動産を売りに出せば、普段であればなかなか売りづらいような癖のある不動産も売れてしまう、ということも大いに考えられるくらいです。

なぜ販売中物件が少ないのか。コロナ禍で不動産会社に足を運ぶ人が減ったから、または今は売り時ではないと考える人が増えたから、などが考えられますが、真相はよくわかりません。

都心の地価上昇の影響は川崎にも出ています。都心の不動産が高過ぎる、もしくは購入希望者が多くなかなか買えないため、隣接する川崎市で事業用不動産を購入したい、というご相談が増えているのです。

個人的にはこの傾向はしばらく続くのではないかと感じています。

(2)貸不動産の賃料について

それに対して貸アパート・マンションの賃料はいきなり上昇することはありません。居住用不動産の賃貸借契約は、たいてい2年間の期間になっており、賃借人の方が希望すれば更新し続けられます。市況に合わせて、大家さんから賃料の値上げの交渉を、賃借人の方に対して持ちかけることは出来ますが、毎回値上げできるとは限りません。

不動産価格は上昇するのに、賃料はそれほど上昇しないため、投資用不動産の売買の際の利回りは、自然と低下します。

5年位前までは、都心の優良不動産でも利回り5~6%くらいはあったと思うのですが、最近は6%を超える利回りの優良不動産を見つけるのは至難の業です。また、ここ最近、賃貸アパート・マンション市場に変化を感じていることがあります。12㎡や15㎡といった、狭小のアパートの需要が低下している感じるのです。当社では、今からアパート・マンションを新築する方には、20㎡~30㎡以上のお部屋を作ることをお勧めしています。

ただ、新築アパートの建売の場合、まだまだ18㎡以下のワンルームでお部屋数を稼いでいる物件が多いようです。特に、すべて満室にしてから一棟売りしているような物件の場合、フリーレント期間を設けたり、仲介会社にボーナスを支払ったりして、無理に満室にしているケースもあるようですので注意が必要です。次に空室になった時に、同じ条件で貸せないかもしれません。

(3)今買い時か

不動産投資は、金融投資と比べて利回りが高く、安定収入につながりやすいため、魅力が大きい分野です。しかし、頭金として大きな額の現金が必要になったり、土地の目利きが難しかったりと、リスクも大きいと考えられます。

駅から近い、建物の築年数が浅い、利回りが高い、などの条件だけではなく、土地の形、前面道路の幅、配管の状況、周囲の状況、法令の制限など、確認すべき事項がかなりたくさんあります。また、取得した後の運用の仕方次第で、得られる収入や、入居者トラブルが増減したりします。

しかしそのような内容をきちんと相談できる相手がいれば、今首都圏の不動産に投資をするのは良い選択肢だと思います。少なくともしばらくの間は、不動産市況は堅調に動くと思いますし、多様性が認められる社会で、賃貸住宅の需要は高まると考えるからです。

川崎で不動産投資をしたくなりましたら、ぜひ当社までお問い合わせください。